教師になりたかったのは学校がつまらなかったからだけど辞めた時は学校より自分がつまらない人間だった

こんにちは、北川勇介(@yusukeworld_)です。

先日ポータブルHDDの整理をしていたら、懐かしい写真が出て来たー。

野球部の教え子達に囲まれて、スーツなんて着ちゃってる最後の教師の写真。

 

日本体育大学を卒業した2009年から4年間、ぼくは地元静岡県の公立高校で常勤講師として勤務していた。

母校だった。

でも、2013年3月に辞めた。あれほどなりたかった職業だったのに。

 

部活以外の日常がおもしろくなかった高校生

東京で過ごした4年間の大学生活が充実しすぎていて、高校卒業後に地元で就職していたら出逢えなかった人たちから刺激をもらい、いろんな景色を見て、いろんな体験をした。

「東京に出てきてよかった。」と心から思えた。

 

高校生の頃は勉強することが本当に嫌で、部活のためだけに学校に行っているようなものだった。

野球以外の学校の日常はつまらなかった。

「働けば、勉強しなくて済む」という今思えば安易で、浅はかで、世間知らずな考えだけで、就職する気でいた。

身体を動かすことが好きで、人の役に立つという、体育会系なら誰もが考えそうな「消防士」の道を目指す。

 

高2から高3に上がる時の最後の担任との面談で「消防士になるのは東京に行ってからでも遅くないから」と言われて、少し大学を意識した。

「今からでも本気になれば大学行けますか?」

そう聞いたぼくに担任の先生は

「半分実技があるところを目指そう。」

と答えた。

ということで、ぼくは体育大を目指すことになった。

 

高校野球引退後、一生分と思えるほど勉強をした。

平日は放課後から深夜まで8時間。

休日も朝きっちり起きて13時間。

人が変わったようにテキストと向き合って、図書館に住み込みたいほど居座った。

第一志望に受かって、晴れて東京へ。

 

田舎者が飛び出した東京での生活

18で飛び出した東京の街は全てが刺激的だった。

クラスメートや部活のチームメイトにも恵まれて、いい意味でぼくの価値観は崩壊していった。

「こうでなくてはいけない」

「こうあるべきだ」

それまでのたかが18年程度の人生の狭い世界観の中で築かれた小さな価値観は、見事に周囲によって崩され、そしてアップデートされた。

 

部活での体験、高い目標に向かって頑張る仲間、働くことが楽しかった焼肉屋のバイト、厳しくも社会を知ったガソリンスタンドバイト。4年間の中に詰め込めないほど毎日何かがあって、くだらないことで笑って、くだらないことで本気で落ち込んで、浴びるようにお酒も飲んだ。

 

大学卒業から教師時代へ

卒業後、東京の社会人チームで野球を続けるか、地元に戻って高校教師をやるか。僕の進路から「消防士」は消えて、新たに2択になっていた。

「これだけの体験ができたのだから、地元の後輩たちにはもっともっと広い世界を観て欲しい」と感じていた。

しかし、同時にいただいた現役続行の道。

最後まで迷って、ぼくは地元に帰って教師を目指すことにした。

 

4年間教員採用試験を毎年受けて、日中は朝から晩まで学校に勤務する毎日。

最後の2回は2次試験までいったものの不合格が続き、合格しない理由を県に情報開示をした。

 

「普通。」

 

ざっくり言えばそんな回答だった。

特に目立つわけでもない。

トップアスリート級の実績があるわけでもない。

普通と言われたぼくは何か箔をつけたいと考えていた。

そしてもう一つ。

最後の年に受け持った学年の生徒達とうまく分かり合えなかった自分。

一方的に押し付けるように指導し、子ども達の気持ちを理解しようとできなかった。

部活を引退した途端、よそ見をし始める子ども達。

進路が決まった者が増えるに連れて、浮かれていく教室内の空気。

結局、嫌な思いをさせたまま卒業していく生徒を出してしまった。

教師になりたかったのは学校がつまらなかったから。

楽しい場所を作りたかった。

だけど、辞めた時につまらなかったのは学校ではなくて、自分自身だった。

これで全てが決まった。

このまま流れで生活していても、毎年何の変化もないし、生徒思いの教師にはなれない。

「一度現場を離れよう。」

「言葉の通じない国の教育に触れて、もう一度言葉の通じる日本で教師としてレベルアップしよう。」

そう決めて、あれほどなりたかった教師の道を退職。

ぼくは単身で、カンボジアとインドを目指した。

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